【2026年最新版】S/F REAL4とTekla Structuresを徹底比較|鉄骨製作図に適した3D CADは?
S/F REAL4とTekla Structuresの強みと違いを徹底解説、導入判断のポイントも紹介

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鉄骨製作図や生産設計の現場では、3D CAD・BIMの活用が広がっています。その中でも、日本の鉄骨業界でよく使われているソフトとして挙げられるのが、S/F REAL4とTekla Structuresです。
どちらも鉄骨の3Dモデルを作成し、製作図や各種データの作成につなげられるソフトですが、得意とする業務や操作方法、データ連携、導入の考え方には違いがあります。
- 「REAL4とTeklaは何が違うのか?」
- 「鉄骨製作図を作るなら、どちらを選べばよいのか?」
- 「自社の業務にはどちらが向いているのか?」
本記事では、鉄骨製作図・生産設計の視点から、S/F REAL4とTekla Structuresの特徴を比較し、それぞれに向いているケースをわかりやすく解説します。
I. S/F REAL4とTekla Structuresとは?
1.S/F REAL4とは?
S/F REAL4は、株式会社データロジックが提供する鉄骨専用の3D CADシステムです。鉄骨のモデリングだけでなく、図面作成や帳票作成、加工関連のデータ出力など、鉄骨製作に必要となるさまざまな業務を支援できることが特徴です。
実際に、REAL4には本体鉄骨、母屋、作図・出力、工区・塗装など、鉄骨製作に関連する機能が用意されています。また、DXF・DWGなどの汎用CADデータとの連携や、Revit、ArchiCAD、Tekla Structuresなどとのデータ連携にも対応しています。
つまり、REAL4は単純に「3Dモデルを作るためのソフト」というより、鉄骨製作の実務を意識した専用CADと考えるとわかりやすいでしょう。
2.Tekla Structuresとは?
Tekla Structuresは、Trimbleが提供する3D構造モデリングソフトです。鉄骨だけでなく、コンクリートなどさまざまな構造形式に対応し、3Dモデルを中心に、図面・数量・各種製作情報などを扱うことができます。
Tekla Structuresでは、3Dモデルから一般図や鉄骨製作図などを作成することが可能です。また、IFCなどを利用した他のBIMソフトとのデータ連携にも対応しており、設計・施工・製作など複数の関係者が3Dモデルを活用するBIMワークフローにも適しています。
2026年版では、Diamond、Graphite、Carbonなど、業務内容に応じて機能を選択できるサブスクリプション構成になっています。特にDiamondでは、ディテールや製作情報を扱う機能が含まれています。
II. REAL4とTekla Structuresの主な違い
REAL4とTekla Structuresは、どちらも鉄骨の3Dモデルや製作図に対応しています。
しかし、ソフトの設計思想や得意分野には違いがあります。大きく整理すると、以下のように考えることができます。
比較項目 | S/F REAL4 | Tekla Structures |
|---|---|---|
主な位置づけ | 鉄骨専用CAD | 3D構造モデリング・BIM |
鉄骨製作図 | ◎ | ◎ |
鉄骨専用機能 | ◎ | ◎ |
3Dモデリング | ◎ | ◎ |
一般図・製作図 | ◎ | ◎ |
鉄骨製作との親和性 | ◎ | ◎ |
BIM・他分野との連携 | ◎ | ◎ |
IFCなどのBIM連携 | 〇 | ◎ |
汎用性 | 〇 | ◎ |
導入・運用の考え方 | 鉄骨業務中心 | BIM・3Dモデル中心 |
ただし、この表だけで「どちらが優れているか」を判断することはできません。重要なのは、どのような業務を中心に行うのかです。
III. S/F REAL4の特徴

参考資料: S/F REAL4|株式会社データロジック
1.鉄骨製作に特化した業務設計
REAL4の大きな特徴は、鉄骨業務に特化していることです。鉄骨専用CADとして、モデリングだけでなく、製作図や加工関連のデータ、帳票など、鉄骨ファブリケーターの実務を意識した機能が用意されています。
そのため、
- 鉄骨製作図の作成
- 部材・仕口の検討
- 一般図・詳細図の作成
- 部材情報の管理
- 数量・帳票の作成
- 加工関連データの作成
など、鉄骨製作を中心とした業務との相性が良いソフトです。
2.鉄骨専用CADとしての操作性
汎用的な3Dモデリングソフトと比較すると、鉄骨製作に必要な考え方を前提としている点がREAL4の特徴です。鉄骨の部材、仕口、ボルトなど、鉄骨製作で頻繁に扱う情報をモデルの中で管理できます。
そのため、鉄骨製作を専門としている企業にとっては、業務に合わせた運用を構築しやすいというメリットがあります。
3.加工・製作工程とのつながり
鉄骨製作では、図面を作成して終わりではありません。
作成した情報を、「設計 → 製作図 → 加工 → 組立 → 検査 → 塗装 → 出荷」という実際の製作工程につなげていく必要があります。
REAL4は、このような鉄骨製作の流れを意識したシステムとして利用されています。特に、鉄骨ファブリケーターや鉄骨製作に関わる企業では、3Dモデルを「見た目の確認」だけでなく、製作情報として活用することが重要です。
IV. Tekla Structuresの特徴

参考資料: Tekla Structures|Trimble
1.3Dモデルを中心としたBIMワークフロー
Tekla Structuresの大きな特徴は、3Dモデルを業務の中心に置けることです。モデルには部材の形状だけでなく、材質、部材番号、接合部、ボルト、溶接など、さまざまな情報を持たせることができます。
そのため、「3Dモデル → 図面 → 数量 → 製作情報 → 他システムとの連携」という流れを構築しやすくなります。
2.鉄骨以外のBIM環境との連携
Tekla Structuresは、鉄骨だけを対象としたシステムではありません。IFCなどを利用することで、Revitをはじめとする他のBIMソフトとのデータ連携にも対応しています。
例えば、「Revit → Tekla Structures → 鉄骨モデル・製作図 → 製作・施工」というように、設計側のBIMモデルと鉄骨製作側のモデルをつなぐ使い方が考えられます。
もちろん、実際のプロジェクトではソフト間のデータ変換やモデルの品質、各社の運用ルールなどを確認する必要があります。
3.複雑な納まりの検討にも活用
鉄骨工事では、単純な梁・柱だけでなく、複雑な仕口や他工種との取り合いが発生します。3Dモデルを利用することで、2D図面だけでは把握しにくい部分を立体的に確認できます。
特に、
- 複雑な仕口
- 梁・柱の取り合い
- 設備との干渉
- 建築部材との取り合い
- 建方を考慮した納まり
などを事前に検討する場合、3Dモデルのメリットを活かすことができます。
V. REAL4とTekla、どちらを選ぶべき?
ここまで見ると、「結局、REAL4とTeklaのどちらを使えばいいの?」という疑問が出てきます。結論としては、業務の中心がどこにあるかによって選択するのが適切です。
1.鉄骨製作を中心に考えるならREAL4
以下のような企業では、REAL4が適している可能性があります。
- 鉄骨ファブリケーター
- 鉄骨製作会社
- 鉄骨製作図を中心に業務を行う会社
- 鉄骨加工・製作データまで一貫して扱いたい会社
- 鉄骨専用CADを中心に業務を構築したい会社
特に、「鉄骨を製作するための情報を効率よく扱いたい」という目的であれば、REAL4の専用CADとしての強みを活かしやすいでしょう。
2.BIM・3Dモデルを中心に考えるならTekla
一方、以下のような企業ではTekla Structuresが適している可能性があります。
- BIMを中心とした業務を行う会社
- 大規模建築物を扱う会社
- 複雑な鉄骨構造を扱う会社
- 他のBIMソフトとの連携を重視する会社
- 3Dモデルを設計・施工・製作で活用したい会社
- 国際的なBIM環境とのデータ連携を重視する会社
Tekla Structuresは、鉄骨製作図だけではなく、3Dモデルをプロジェクト全体の情報基盤として活用したい場合に強みがあります。
3.「どちらか一方」に限定する必要はない
実務では、REAL4とTeklaを単純に競合するソフトとして考える必要はありません。プロジェクトや会社の業務内容によって、異なるソフトを使い分けるケースもあります。
例えば、
- REAL4:鉄骨製作を中心とした業務
- Tekla:BIMモデル・複雑な納まり・他システムとの連携
- AutoCAD:2D図面の編集
- Revit:建築BIM
- Navisworks / Solibri:モデル確認・干渉チェック
というように、それぞれの得意分野を組み合わせることも可能です。
重要なのは、「どのソフトが一番高機能か」ではなく、自社の業務フローにどのソフトを組み込むと最も効率が良いかを考えることです。
VI. 鉄骨製作図で重要なのは「ソフト」だけではない
1.ソフトを導入するだけでは製作図は作れない
REAL4やTekla Structuresを導入したからといって、すぐに高品質な鉄骨製作図を作れるわけではありません。鉄骨製作図では、ソフトの操作スキルだけでなく、
- 鉄骨構造に関する知識
- 図面を読む力
- 仕口・継手に関する知識
- 製作工程への理解
- 建方への理解
- 工場ごとの製作ルール
- 日本の図面・品質基準への理解
などが必要になります。特に重要なのが、「モデルを作ること」と「製作できるモデルを作ること」は同じではないという点です。
2.製作・建方まで考えたモデリング
鉄骨BIMでは、単純に設計図を3D化するだけでは十分ではありません。
- 実際に工場で製作できるか。
- 現場で組み立てられるか。
- ボルトや溶接に問題がないか。
- 他部材と干渉していないか。
- 輸送や建方に問題がないか。
こうした視点まで含めてモデルや図面を確認する必要があります。
そのため、鉄骨製作図の業務では、ソフトウェアと同じくらいエンジニアの経験・知識が重要です。
VII. 鉄骨製作図を外部委託・オフショアする場合
鉄骨製作図を外部委託する場合、使用ソフトだけでなく、どの範囲まで対応できるかを事前に確認することが重要です。
例えば、
- REAL4での製作図作成
- Tekla Structuresでの3Dモデル作成
- AutoCADでの2D図面作成
- Revitとのモデル連携
- IFCデータの受け渡し
- 干渉チェック
- NCデータ・加工関連データ
- 数量・帳票作成
など、自社が必要とする業務範囲を明確にしてから委託先を選ぶ必要があります。
また、単なる「CADオペレーター」ではなく、設計図を読み、鉄骨の納まりを理解し、製作を考慮して図面・モデルを作成できるエンジニア
がいるかどうかも重要な判断ポイントです。
海外のエンジニアリングチームを活用する場合でも、作図量の確保だけを目的にするのではなく、使用ソフト、図面基準、チェック体制、コミュニケーション方法まで含めて運用を設計することが大切です。
VIII. まとめ - REAL4とTeklaは「優劣」ではなく「目的」で選ぶ
S/F REAL4とTekla Structuresは、どちらも鉄骨製作図・3Dモデルの作成に活用できるソフトですが、それぞれに特徴があります。
REAL4は、鉄骨製作を中心とした専用CADとして、鉄骨ファブリケーターの実務との親和性が高いことが特徴です。一方、Tekla Structuresは、3D構造モデルを中心として、鉄骨製作図だけでなく、BIM・設計・施工・他システムとの連携まで幅広く活用できます。
そのため、
- 鉄骨製作を中心に考える → REAL4
- BIM・3Dモデルを中心に考える → Tekla Structures
という考え方が一つの目安になります。
ただし、実際の業務では両者を含め、複数のソフトを組み合わせて運用することも可能です。そして最も重要なのは、ソフトそのものではありません。
鉄骨構造・製作・建方を理解したエンジニアが、そのソフトを使ってどのような製作図・BIMモデルを作れるか。
これが、鉄骨製作図の品質と業務効率を大きく左右します。NOOVASTEELでは、REAL4・Tekla Structures・AutoCAD・Revitなど、プロジェクトの条件に応じた環境で、鉄骨製作図・BIMモデル・各種データの作成をサポートしています。
使用ソフトを指定した業務委託にも対応し、設計図から製作図、BIMモデル、加工・製作関連データまで、プロジェクトの目的に合わせた体制を構築します。
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